2019年6月4日火曜日

久門チームディレクターのイギリスラグビー研修PART2

皆様、こんにちは。
平素より大阪体育大学ラグビー部への応援ありがとうございます。
チームディレクターの久門です。

ちょっと前の話にはなってしまいますが、3月12日から3月26日までのおよそ2週間でイギリスのチームを訪問して参りました。前回のPART1からの続きとなります。少しのお時間、お付き合い頂ければ幸いです。

カーディフに到着して4日目の3月16日は待ちに待ったシックスネーションズ初観戦の日。ウェールズとアイルランドの事実上の優勝決定戦で、ウェールズが勝つと10年ぶりのグランドスラムとなる超重要な試合となりました。今年、日本で行われるラグビーワールドカップの行方を占う意味でも大事な一戦となりました。

チケットは気付かぬうちに入手困難なほどにプラチナ化し、地元の人でも入手を諦めるほど。そんなチケットを今回は特別に用意して頂きました!

実はカーディフブルーズのホームグランドであるカーディフアームズパークはプリンシパリティスタジアム(ミレニアムスタジアム)にくっつき虫のようにくっついておりますが、収容人数が全然違います。この日の観客はなんと74,500人!

2011年にワールドカップの決勝が行われた舞台でもあるイーデンパークでさえも普段の収容人数は50,000人(ワールドカップ時は仮設スタンド設置で60,000人)なので、それを遥かに上回る収容人数だ。私は元々ニュージーランドに12年在住しており、イーデンパークで行われたオールブラックスの試合に何度も足を運んでいましたが、今回は本当に圧倒されました。

ウェールズの人々のラグビーに対する熱量が何よりも半端なかった。スタジアムのほぼ全体が合唱するウェールズの応援歌やウェールズコール、そして歓声で何度も地震のようにスタジアムが揺れました。

スタジアム前の通りは全て閉鎖され、歩行者天国状態でストリートミュージシャンを取り囲んで唄い、バーで飲み、それぞれの時間を過ごしてウェールズの人々はスタジアムに吸い込まれていきました。もちろんアイルランドのファンもたくさん居ましたが、ウェールズファンの数が圧倒的過ぎたのは言うまでもありませんでした。チケットを入手する事が出来なかったファンも大勢、スタジアムに近いバーで観戦し雰囲気を味わおうとしていました。

ウェールズの国歌斉唱が行われた際のスタジアムの一体感は今までに経験をしたことのないようなレベルでの一体感で改めてウェールズの人々のラグビーに対する想いに感銘を受けました。

実は私、三菱重工相模原ダイナボアーズ所属時にウェールズの国民的スターでもあるシェーン・ウィリアムズと通訳として仕事をさせてもらった事があります。そしてある時、シェーンにこんな質問をしてみました「ウェールズのスターでもあるあなたがなぜ、日本の2部のチーム(ダイナボアーズは当時トップイースト所属だった)でプレーする事を選んだのか?」と。そしたらシェーンは「心底ラグビーの事が好きで、もう一度初心に帰り、昔を思い出してプレーを楽しみたいと思ったから」と答えてくれました。今でのその瞬間が忘れられません。

74,500人の前で幾度となくプレーして来た男が500人の観客の前でプレーする事を選んだのにはそんな深い理由があったが、今回はその話を改めて思い出し、シェーンが言っている意味が少しだけ分かったような気がしました。そしてその気持ちとは74,500人のファンの前で思いを背負ってプレーをした者にしかわからない事なんだろうとも悟りました。


次回は試合編をお伝えします!

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